安藤夫妻のワインエキスパートへの道

フランス料理「匠・奥村」調理兼ソムリエ。'07JSA認定資格に合格、料理・サービス・ソムリエの3つの顔を持つ奇才。88年より渡独し、数々のミシュラン格付レストランで部門シェフ、副料理長として活躍。97年ドイツ日本国総領事館付公邸料理人。03年帰国後は京都に滞在、06年より祇園「おくむら」勤務を経て現在に至る。
第7話 ドキドキの1週間、そして2次試験へ(2010.9月)

見出し一次試験の結果発表までの1週間。自己採点での合格ラインは超えており、二次試験に備える……べきだったのでしょうが、一次試験のせいで滞っていた仕事を片付けたり、「いや、今年は問題数が減ったし、合格ラインも例年より上がっているかも」と根拠のない不安に襲われたりして、結局この間は勉強が手に付きませんでした。

結果発表はまず日本ソムリエ協会のホームページでなされるのですが、発表直後に皆が一斉にアクセスしたためか、サーバがダウン! 夕方にようやく合格者の中にダンナサマ、オクサマの受験番号を確認することができました!

見出しさあ、ここから二次試験までは3週間しかありません。ところが、ダンナサマは熊本で開催される学会に参加しなければなりませんでしたし、オクサマはオクサマで研修のため東京に缶詰め。お互いに学会発表や研修課題の合間に単語帳やノートを開き、重要項目のおさらいをしました。本業を疎かには出来ませんし、かといって一次試験に合格した以上、ここで脱落するのは絶対に嫌でした。

見出し二次試験の内容は口頭試問とデギュスタシオン(利き酒)。最大の課題は、一次試験の勉強中にスランプに陥ったブラインドテイスティングをどうやって攻略するか? ですが、もちろん井上塾の二次対策講座は絶対参加です。試験ではワイン3種(白・白・赤または白・赤・赤)およびワイン以外のお酒(蒸留酒等)1種の計4種について、ぶどう品種(ワイン以外なら「大麦」等の原材料)や生産国などをマークシートで回答します。更にワインについては、そのワインにふさわしいと思われる表現(「緑色を帯びた」等)も選択肢から選びます。二次対策講座では

赤・白(ワイン)にかかわらず絶対に選ぶべき表現(「フルーティー」等)
赤・白にかかわらず絶対に選んではならない表現(=否定的な表現)
赤で絶対に選んではならない表現(=白にしか使用できない表現。「青りんご」等)
白で絶対に選んではならない表現(上記3の逆)

を覚えて効率的に選択肢を絞るテクニックや、外観や香り、味わいから品種を特定していくテクニックを教わりました。また、試験前日には井上塾でワイン以外のお酒のテイスティング講座にも参加しました。ちなみに、このクラスは4千円で40種類以上ものお酒をテイスティングできるので大変お得だと思います。

見出し二次試験当日。早めに会場に到着し、井上塾の仲間の顔を見て気持ちを落ち着け、いざ本番です。まずは口頭試問ですが、一次試験に比べると素直な問題が多く、試験後に自己採点したところ、ダンナサマもオクサマも全15問中12〜13問を正解していました。

次に苦手だったブラインドテイスティング。ここで通常なら3種のワインが出題されるところですが、この年のワインエキスパート試験では直前に、3種のワインのうち1種が状態不良で出題されない、というハプニングがありました。それを知らされた瞬間、「ワインの数が減った分、1問の重みが大きくなって不利になるのでは」と動揺しましたが、「井上先生に教わったテクニックに忠実に、そして自分の感覚を信じてやるだけだ」と、すぐに気を取り直しました。

見出しすべてを出し尽くした二次試験。回答用紙が回収されてしまえば、もうやれることは結果を待つのみでした。

次回につづく・・・
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