K氏のソムリエへの長くて短い道

昨年の受講生。JSA認定ソムリエ。過去の職業経験等からソムリエを取得するも、現在の主な仕事はデザイナー兼ライター。東京生まれ、東京育ちながら、京都を愛するあまり数年前より移住。心は関西人なれど、バリバリの関東弁を話す。前世はブルゴーニュワイン好きのイタリア人、と自称する54歳。
第5話 つらかったけど懐かしい日々(2011.9月)

見出しちょうど呼称試験の一次が終わり、そろそろ結果が発表されている頃ですね。自分の合格発表にドキドキしたことを、まるで昨日のことのように思い出します。持ち帰った試験用紙の答え合わせで、一応合格ラインだとはわかっていましたが、それも本当にギリギリの点数でしたので、協会のホームページにつながって自分の受験番号を確認するまでは、かなりドキドキしました。

見出しさて、前号書いたように、試験の前三ヶ月間は、人生で最大に勉強した日々でした。これは呼称試験に合格した人たちが、みんな異口同音に言っていることです。それほど難しい試験だということでしょう。ただ、集中して、しかも自分の好きなことを、これほどまでに勉強するというのは、ある意味刺激的で楽しいことでもあり、今となって思い返すと、無くなってしまったのが惜しまれるほど充実した時間でした。もちろんワインの世界は深く、卒業後も勉強の必要性を痛感する毎日なのですが、やはり、人間目標がないとなかなかがんばれません。皆さんは合格後もさらに高い目標を持って、勉強を続けていただければと思います。

見出しここまで書いて、これまで自分のことばかり書いて、これから試験を受けようとする方々に、経験者として参考になるようなことを書いてこなかったことに気がつきました。そこで今回は、人生で最大に勉強した日々のことはちょっと飛ばして、一次から二次試験でどういう勉強をしたのか、ということを少し書きたいと思います。
 一次までは、「筆記の勉強だけでいい、ワインなんか飲んでる時間があったら勉強をしなさい」と言い続けてきた塾長も、無事一次試験を合格すると、今度はテイスティング対策で色々と特別授業を組んでくれます。はっきり言ってこれはタメになります。ぜひ受講をお勧めします。それとソムリエを受験する方向けの実技の特別授業。これも絶対と言えるでしょう。

見出しそれらの特別授業と平行して、私が独自に行ったのは、まず基礎的な品種をきちんと飲み分けられるように、という勉強でした。白ならリースリング・ソーヴィニヨンブラン・シャルドネ・ミュスカデ、赤ならカベルネソーヴィニヨン・メルロー・ピノノワール・シラーといった、これはわからないと、という主要品種を、造り手やヴィンテージをできるだけ揃え、一度に抜栓して飲み比べ、品種の特性をはっきり頭に刻み込む、という勉強法です。

見出しもちろん、コンテストなどのテイスティングでは、これらの主要品種でもひねった問題が出されるので、そう簡単ではありません。でも、呼称試験対策で自信を持つためには、かなり有効な方法だったような気がします。しかも授業と違って、自信がつくまで繰り返すことができます。一本一本飲んだ時にはわからない品種の特性が、並べて一緒に飲むことで、違いとしてはっきり頭に入ってきます。
 ただ、そういう勉強もひとりで孤独にやるよりは、だれかパートナーや仲間がいて、お互いに確認しながらだと更にわかりやすくなります。そんなパートナーや仲間を見つけるにも、井上塾は最高の場所だったと言えます。

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